合同会社モリカワのブログ

森川敬一。CTOとして30年やってきました。集大成としてCTOを増やすという事を目標にやってます。

これからのエンジニアはジェネラリストになれ!

CTOとして30年やってきました。
集大成としてCTO・エンジニアを増やすという事を目標にやってます。
優秀なCTOが育てば、優秀なエンジニアが育ち、優秀な企業が日本からも沢山生まれると思います。

これからのエンジニアはジェネラリストになれ!

これからと言っても10年以上前からこの話をしてきました。
今の時代は、VUCA(ブーカ)時代と言われてます。今まで考えもつかなかった様な早いスピードで、今まで考えも着かなかった様な変化が起こり、将来・未来が予測不可能な時代と言われてます。
・ロシアが戦争を始めたり
・コロナで一斉に各国が鎖国を始めたり
同時に
・AIの画像生成エンジンの進化・オープンソース化で色んな画像が生まれたり
ブロックチェーン、NFTでデジタル価値に注目が集まったり
将来の技術トレンドとかを読み解いて準備するのは難しい時代になってます。

こんな時に求められる人財というのは、Agilityが高い人財です。

このAgilityは、Speedが早いだけではありません。俊敏な動きができる人財です。

Agilityとは、ツーリングとパッケージツアーの違いで説明できます。
昔は、決められた場所に沢山の人数で決められたルートで到達するパッケージツアーが主流でした。
これは、その方がコストも安いし、不慣れな部分を全員でカバーして専門家の基、安全に目的地に到着するためでした。
しかし、昨今、LCC等の普及やAirbnb等の普及で移動コスト、宿泊コストの選択肢は広がりました。個人の趣味嗜好に合わせて選択する必要があります。そしてネット情報の普及で情報が取得が簡単になり、専門家が必要なくなりました。
つまり目的地だけ決めておいて、移動手段や移動のタイミング等は、勝手に選択して良い、勝手に選択しなくてはならない時代になってきてます。大雑把な計画の中で各々のジャッジで進んで行くツーリングの力が必要となってます。

これは経営に置いても同じです。
全員でルールを守って一緒に開発して、一緒にテストして、一緒にリリースする時代は終わりました。
各々のエンジニアは、リモートワークに移行し、自分の裁量の中で開発を行い、納期に間に合わせる。互いがコラボレーションしながら作り上げていく時代です。
個々人の調整能力がとても求められる時代になってきてます。

これは、1エンジニアがプログラミングのみを知っていても駄目という事に繋がります。
席を並べて議論しながら決めていく事が出来ない以上、エンジニアは、プログラミングでもシステム全体のRASISを考慮する必要があります。
RASISとは、Reliability(信頼性)、Availability(可用性)、Serviceability(保守性)、Integrity(保全性)、Security(安全性)。
そのためには、ネットワーク、データベース、OS、サーバー等トータルでの知識が必要です。

プログラミングのスペシャリストとしてだけでは、価値が出しにくい状態です。
そのためエンジニアは、スペシャリストでなく、ジェネラリストになっていく必要があります。

Generalになるためには、
・幅広い情報吸収
・幅広いスキル取得
等、幅広い能力が必要です。

更に、Specialistではないので深く知る必要がありませんが、
浅すぎると役に立たないGeneralistになってしまうため注意が必要です

ただ、これだと無理!出来ないと思ってしまうかもしれません。

役に立つGeneralistになるポイントは、まずは本質を理解する事です

本質を知れば、表面的なものが変わっても対応する事ができます

例えば、家の作り方を本質的に理解しとけば、新しい建築方法が出来たり
ビルの作り方とか、色々と対応する事ができます。

そして大事なのは、
・一度、本質的に理解する事
・情報は常に吸収する事
・情報と知識で整理整頓する事
このサイクルが重要となります

1.一度、本質的に理解する事
 得意なエンジニア領域(Go,Java,etc)なら深くしっかり理解します
 不得意な分野については、まずは勉強してみましょう。もしくは、得意な人を仲間として活用する事です

2.情報は常に吸収する事
 得意な分野で無い場合は、得意な人とディスカッションを行い、情報収集を怠らない様にします

3.情報と知識で整理整頓する事
 収集した情報をもっている知識をベースに
 ・これは新しい
 ・これは難しそうで廃れそう
 等、自分なりの見解としてジャッジし、整理整頓し行動を決めます
 但し、自分のジャッジが間違う可能性もあるので常に情報収集しながら軌道修正も必要
 *大変そうにみえますが頻度は年1くらい

是非、VUCA時代に耐えられるアジャイルなジェネラリストなエンジニアになって欲しいと思います!