合同会社モリカワのブログ

森川敬一。CTOとして30年やってきました。集大成としてCTOを増やすという事を目標にやってます。

選手とコーチと監督と解説者

この記事を書いた時に
CTO目線のこんな企業に転職しては駄目だTOP5 その2 CTOがエンジニア出身でない

エンジニアにとっての価値等指標化するのはとても難しいです。プログラミングを沢山やって、色々な開発をやって苦労したり喜びや達成感を感じたりする事で生まれてくる大事な価値観は、指標化出来ないので、プログラミングした事がない人には伝える事が非常に難しいです。出来るのかもしれませんが、僕は諦めてますw

エンジニアだって、エンジニア以外にも分かる様に説明する必要があるとの批判?がありました。
確かにそーなんです。
説明する事はとっても大事なので反論ありません。
ちょっと話ずれます

脳の機能の話

脳ってあんまり動いてないらしいです。ほとんどの動きは反射的に動いています。歩くって事で細かく足の上げ方、どの位の歩幅か、詳しく考えません。
車の運転でギアあげる操作(マニュアル車)は最近乗らないから、自転車。自転車のギアを上げたり下げたりって、色々と考えてません。ペダル漕ぎながら、ハンドル動かしながら、無意識にギアを上げたり下げたりします。
スポーツもそう、ボクサーだったりも細かく動きを色々と考えながらやってません。
これって繰り返し練習する事で無意識に動ける様になってます。

エンジニアも無意識な事が多い

スポーツと同じで、エンジニアも何度もプログラミングしていく中で成長していき、次第に無意識に最適化されたシステム作りが出来る様になってきます。いちいち深く考えている様では、時間が掛かって仕事が遅いと言われます。
これって繰り返しによって、言語化出来ない事は無いけど、言語化しなくても、最適化が見いだせる様になった状態です。

せっかくの無意識を意識するのは難しい

繰り返しの修練によって習得した無意識を言語化するのは、時間が掛かるし、面倒なんです。この言語化作業自体は、結構、コツが要ります。CTOにとっては重要なマスト能力です。
しかし、CTOでないエンジニアにとっては、この能力の前に、他に習得すべき能力が沢山あります。なので優先順位として、まだその時ではない。
従って、CTOが居ない会社に就職すると成長速度が阻害され本来のパフォーマンス以外の部分に手間が取られてしまうという事です。

選手とコーチと監督と解説者

スポーツ選手と、それを上手に説明できる解説者、選手を育てるコーチ、試合を動かす監督。それぞれ役割が違います。実際に競技をしているスポーツ選手に解説を期待したり、試合マネージメントを期待しても難しいです。
それよりも競技に集中して最大のパフォーマンスを出して欲しいです。
もちろん、言語化するのが好きなエンジニアもいるので、そーいう選手権、解説者の様な方もいますが、その方は特別なんです。