合同会社モリカワのブログ

森川敬一。CTOとして30年やってきました。集大成としてCTOを増やすという事を目標にやってます。

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその7 技術力アップ

CTOを長年やってるとよく聞かれる質問です。

CTOの仕事ってどんな仕事があるんですか?
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から始まったCTOの業務についてのその7です。

技術力アップ

技術力アップとしては、技術調査、技術投資、研究開発、教育等があります。
大きく分けて、未来と現状の技術への取り組みの話になります。ネット業界の技術進歩のスピードは非常に早く、未来が現実になる部分があっという間です。
うまくコントロールする仕組み作りが必要となります。

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技術選定

1.メンバーから意見収集

メンバーの中から注目すべき技術・興味のある技術を収集します。メンバーからだと短期的に興味のある技術にフォーカスしやすいため、短期・長期で技術出しについてファシリテイトしましょう

2.技術トレンド確認

ガートナー社から発表されているハイプ・サイクルを参考にします。最新が時々発表されるので時々、最新を確認しましょう。
■検索ワード:ガートナー ハイプ・サイクル
https://www.google.com/search?q=%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%BC%E7%A4%BE+%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB&oq=%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%BC%E7%A4%BE%E3%80%80%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB&aqs=chrome..69i57.3083j0j7&sourceid=chrome&ie=UTF-8
■2022年8月16日 ハイプ・サイクル

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黎明期: 潜在的技術革新によって幕が開きます。初期の概念実証 (POC) にまつわる話やメディア報道によって、大きな注目が集まります。多くの場合、使用可能な製品は存在せず、実用化の可能性は証明されていません。

「過度な期待」のピーク期: 初期の宣伝では、数多くのサクセスストーリーが紹介されますが、失敗を伴うものも少なくありません。行動を起こす企業もありますが、多くはありません。

幻滅期: 実験や実装で成果が出ないため、関心は薄れます。テクノロジの創造者らは再編されるか失敗します。生き残ったプロバイダーが早期採用者の満足のいくように自社製品を改善した場合に限り、投資は継続します。

啓発期:テクノロジが企業にどのようなメリットをもたらすのかを示す具体的な事例が増え始め、理解が広まります。第2世代と第3世代の製品が、テクノロジ・プロバイダーから登場します。パイロットに資金提供する企業が増えます。ただし、保守的な企業は慎重なままです。

生産性の安定期: 主流採用が始まります。プロバイダーの実行存続性を評価する基準がより明確に定義されます。テクノロジの適用可能な範囲と関連性が広がり、投資は確実に回収されつつあります。
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黎明期、ピーク期に話題が集まって、色々とネット上で話題になりますが、技術として特定の分野しか適用が出来ない事が多いです。幻滅期に入ってくると現実的に色々なサービスが増えてきます。短期だと幻滅期の技術を確認し、長期だとピーク期から技術を選定します。

3.競合チェック

競合会社フォーカスとIR情報チェックしたり、リリース情報分析します。
 ・IR情報
 ・売上・利益額伸び
 ・利益率
 ・事業セグメント
 ・研究開発費・ソフトウエア資産額
 ・中期経営計画
 最低限の部分として、同業他社の動きに対しての対策検討はCTOの役割です。

体制

 こちらは、組織的に部署を設置して対応するのも理想ですが、コスト的な問題や現場を知らないと適切なアウトプットが出ないという問題もあります。そのため下記の2パターンが考えられます。

1.専任部署設置型

研究する対象が明確な場合、優秀だけどコミュニケーションが下手なエンジニアに役割を与えるのが良さそう。
こちらの場合、予算は、事業粗利の10%程度が目安か

2.全員対応型

20%ルール等を設定して、業務とは別で対応。研究開発テーマもメンバー自信で決める。企画からプロダクト化まで体験させる教育としても使える。エンジニアだけでなく、事業側、デザイン側が入るのがベスト。

技術・単独教育

1.資格取得支援 

 前述のスキルアップに対応しグレード毎の取得資格を定義し、自主学習を推進してもらいます。

2.外部セミナー受講支援

 外部セミナーやオンライン学習(Udemy等)金額の年額をグレード毎に設定する。

3.社内勉強会

 メンバーの自己発信が必要なため、評価と連動させる。

4.社内SNS

 情報投稿、stackoverflow的な相談窓口設定等。CTOが率先して返信しましょう。。

技術・グループ教育

1.リーダー研修、マネージメント研修

 人事、もしくは外部リソースを活用します。

2.メンター制度

 若手のフォローを中堅が行う事によりマネージメントの一貫となる。コミュニケーション量も増えてきます。。

3.合宿

 毎回をテーマ設定し、1,2日かけて集中議論し、能力向上と目線をあげる効果があります。
ここのグループ教育は、非エンジニアの方々と同じメニューで、混合型も視野が広くなるため良いと思います。

まとめ

技術力アップは、短期・長期についての考え方が必要です。

長期

CTOが率先する必要がある分野です。特に長期的な技術は、誰にも分かりません。失敗すると会社の存続を脅かす問題となります。そのため、CTOとしての目利き力が期待されます。会社の体力が出てくれば、色んな技術に投資出来ますが、会社体力がない場合は、なるべく近未来になるまでは、様子見でも良いと思います。

短期

会社の基礎力ともなる部分なので力を入れていきたいですが、会社のPL状態が良くない場合は、放置しがちですが、CTOでしか、ここの注力は出来ません。
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CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその6 組織設計

CTOを長年やってるとよく聞かれる質問です。

CTOの仕事ってどんな仕事があるんですか?
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から始まったCTOの業務についてのその6です。

組織設計

前回までチームビルディングで中の人にフォーカスした内容でしたが、組織設計では、組織の組み方についての話をしたいと思います。

機能型組織

営業、企画、デザイン、開発等の機能別の組織です。一番一般的でもあり、立上げベンチャーでは、一番最初に選択する組織形態だと思います。

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■メリット
エンジニアの場合は、上長がエンジニアでありエンジニアスキルに対して適切なジャッジ、評価が可能となる。部署のメンバーが全てエンジニアなのでスキル共有も進みやすい。

■デメリット
事業部とは、組織が違うので、PLベースの売上に向けての意識やエンドユーザーに向けたサービス等は、温度感が伝わりずらくなる。ベクトルが技術・開発強化に向かいやすい。

事業型組織

事業毎、プロダクト毎で機能が一貫集約している組織です。組織が大きくなってくると選択されやすいです。

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■メリット
上長が数字管理者、サービス・プロダクト責任者なので、目標のメインがエンジニアスキルでなく、売上やサービスレベルのKPI等になるので事業強化が進みやすい。

■デメリット
エンジニアのスキルや品質が悪くなる可能性が高く、モチベーション低下のリスクが高い。特に若手エンジニアのケアが重要。

機能型組織と事業型組織の入替え

機能型組織と事業型組織のメリット、デメリットは相反する部分がありますが、両方とも大事な部分です。時には、開発効率や品質を強化し、時には事業数字やサービス速度を上げる必要もあります。従って、2〜3年をベースに入れ替えるのが良いと思います。但し、会社の状況やマネージャが居るかの考慮が必要でもあります。

業務委託型組織

エンジニア採用はコストも高く、採用体制構築自体がハードルが高いし、時間も掛かります。業務委託、フリーランスを利用した組織を構築も選択肢です。プロばかりのフラット型組織の構築となります。

詳しくは、こちらを参考にして下さい
■開発組織を全て業務委託メンバーで構築した話
https://qiita.com/k1morikawa@github/items/b2257661dd75e7365507

海外型組織

開発部隊を日本にもたずに海外で構築するやり方です。選択国によってはコストも抑えて、レベル高いエンジニアでの組織化が可能となります。海外の大学連携等すればレベルの高い新卒採用も現実的。
但し、文化違いや漢字や文字の課題等については、細かいコミュニケーションや業務指示が必要となる。反面、ブロックチェーンやAI等世界レベルでの技術は会話が繋がりやすいです。

詳しくは、こちらを参考にして下さい
■モンゴルに開発部隊を求めた話
https://qiita.com/k1morikawa@github/items/61e5cf9520725b4706bb

まとめ

組織設計も色々な手法があります。基本ハイブリッド型が良いと思いますが、時には振り切った選択をする事でレッドオーシャンでなくブルーオーシャン戦略も可能になります。CTOの経験に合わせて選択する事をオススメします。

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CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその5 チームビルディングまとめ

CTOを長年やってるとよく聞かれる質問です。

CTOの仕事ってどんな仕事があるんですか?
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から始まったCTOの業務についてのその5です。

チームビルディング

チームビルディングのまとめです。
エンジニアを採用した時から退職に至るまでをCTOが考えるのは当然ながら、一人ひとりをまとめたあげた上で組織にマッチングさせる事がチームビルディングです。そのため、一ヶ月とか半年で成果が出来るものではありません。子供の成長を楽しみにする様に、組織の成長、エンジニア一人ずつの成長を考えます。
今で満足しては駄目です。必ず1,2年後に問題に直面します。

マネージャー職の配置と育成

コミュニケーションが高い有望なエンジニアが居たら、来期からマネージャーをやってもらう事にします。その時に2,3年後と考えて、そのマネージャーには、次のマネージャー候補、右腕エンジニアを想定してもらいます。
何故なら、組織構成を考えた時に、一人のマネージャーには、5人から10人のメンバーが適切です。10人を超えると見きれないためです。ビギナーマネージャーには3人程度が良いかもしれません。
且つ、ベンチャー企業は基本的に拡大を目指しています。エンジニア組織も拡大させていくためには、マネージャーを増やすことがマスト条件になります。このため、現構成からの次のマネージャー候補を常に育成していく事が必要です。これを新人マネージャーにもタスクとして依頼します。

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もし、これをやってなかったら、あたなのマネージャーに明日からでも依頼しましょう。
そして同時に、育成が間に合わなかったり、違った場合に備えて外部から入ってもらう事も想定しておきます。マネジメント層の採用には、1年くらい掛かります。

シャッフル人事

優秀なマネージャーなのに、なかなかマネージャー候補を排出出来ないマネージャーがいます。マネージャーが出来すぎるために下が育ってない可能性があります。組織が長く同じメンバー構成の場合は、ノウハウが頭の中に入ってしまってタコツボ化している可能背もあります。こいういう時は、無理やりですが、優秀なマネージャーを外して、小さい若手中心の組織を担当してもらって、その組織から新しいマネージャーに上がってもらいます。パフォーマンスは一時期落ちますが、長い目で見れば総合力は高まります。反対意見も沢山でますが、CTOとしておおなたをふるいます。

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自分の右腕探し

前述から出てきている通り、長い目でマネジャーを育てるのですが、自分の右腕探しもCTOとして重要なタスクです。内部からアサイン出来れば良いですが、可能性が低いです。何故なら、既に採用した人達は、過去の自分が採用出来た人達です。これから組織をもっと成長させるためには、より優秀な右腕が必要となります。もしかしたら自分よりも優秀な右腕が必要です。この人材が中から出てくる確率は低いです。そして、右腕探しは時間がかかります。探すのも大変だし、口説いて入社してもらうのも時間が掛かるし難しいです。2,3年先を見据えて戦略的な動きが必要です。

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まとめ

チームビルディングでは、2,3年先を見据えて、将来のボトルネックポイントをなくす動きを先手先手で取っていきましょう。大きなプロジェクト管理だと思えば良いと思います。WBSに落として、ボトルネックを解消しながら、時にはクリティカルパスを短縮させながら、業績と業界の速度と調整させる事が必要です。
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CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその1 会社組織内での話

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその2 チームビルディング/採用

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその3 チームビルディング/評価制度

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその4 チームビルディング/キャリア戦略

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CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその4 チームビルディング/キャリア戦略

CTOを長年やってるとよく聞かれる質問です。

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から始まったCTOの業務についてのその4です。

チームビルディング

最も大きいタスクのうちの一つです。チームメンバーが居ないと仕事は始まりません。チームビルディングが上手く出来ればCTOのタスクの半分くらい終わった感じではないでしょうか。ただこのタスクのボリュームが大きいです。
採用、評価制度の次は、キャリア戦略
キャリア戦略は、とても大事な仕事です。これがしっかりと出来ると1年後2年後の組織の状態は全く違ってくるでしょう。ただ、メンバー全員一人ひとりの戦略を考えるため、めちゃくちゃ時間も必要となります。ここは無理をしてでもCTO自らが旗振りをしてマネージャーを巻き込んで設定していく必要があります。
メンバーが育ってない、体制が足りてないと悩んでるCTO、VPoEの皆さん、ここを2年前にやってなかったあなた達の責任です!!未来のために今日からでも取り組んで下さい!!

キャリア戦略

先ず最初に会社内のエンジニア組織としてあるべき姿をイメージします。そうすると足りない部分、弱い部分が見えてくると思います。そこを強化していくためにエンジニア一人ひとりのキャリア戦略をトップダウンで考えます。

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その後、エンジニア毎のキャリア戦略をボトムアップで考えます。

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トップダウンボトムアップの2つをマージして個別のキャリア戦略に落とし込むんで行きます。

PPM分析

PPM分析とはマーケティングで使われる分析手法で、「市場成長率」と「市場占有率(マーケットシェア)」の2軸からなる座標に事業や製品・サービスを分類し、経営資源の投資配分を判断するための方法で、戦略として自社および競合他社の事業の立ち位置を確認することに役立ちます。
これを人財育成・キャリア戦略に適用させます。縦軸に評価・給与、横軸に成長率・市場価値として分類します。

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  • 問題児
    若手に多いのでスキルや人間力成長のためのPJアサインや適切なリーダとマッチングさせる

  • 花形
    組織にとって大事な優秀なメンバー、どんどん成長のチャンスを与えて報酬も与える

  • 金のなる木
    中堅、シニアのメインエンジニア。適切なPJにアサインしパフォーマンスの最大化を図る。 

  • 負け犬
    シニアに多い。スキルのセグメントが狭いのでジェネラリストにすべく働きかける。負け犬から花形へ持っていく。
     
    これをベースにしっかりと個別のキャリア戦略を実行する事で、問題児を金のなる木にへ、負け犬から花形へ変化してもらいます。

まとめ

エンジニアの一人ひとりのキャリア戦略を描いてない会社もあるのでは無いでしょうか?
個々人のキャリアをしっかり描き、面談でもそこをしっかりと話合う事により成長の速度も変わってきます。時間は掛かりますが、最も楽しみなタスクの一つだと思います。子供の成長と同じく、エンジニアメンバーが成長していくのは、とても喜ばしい事です。人にとって、すぐに成長する人もいれば、最初は不器用だけど要領を得れば一気に成長するメンバーもいます。是非、じっくりと時間を掛けてあげて下さい。
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CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその1 会社組織内での話

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその2 チームビルディング/採用

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその3 チームビルディング/評価制度

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその3 チームビルディング/評価制度

CTOを長年やってるとよく聞かれる質問です。

CTOの仕事ってどんな仕事があるんですか?
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から始まったCTOの業務についてのその3です。

チームビルディング

最も大きいタスクのうちの一つです。チームメンバーが居ないと仕事は始まりません。チームビルディングが上手く出来ればCTOのタスクの半分くらい終わった感じではないでしょうか。ただこのタスクのボリュームは大きいです。
採用の次は、評価制度です。

評価制度

評価と給与設計は、色々あります。MBO、OKR、360度評価等ありますが、どれもメリット・デメリットがあります。
ポイントは、下記の4つです。

1.エンジニア独自に評価・給与設計を行う事

エンジニアは、評価部分や成長速度等が違うため総合職の方とは全く別の評価制度を構築する必要があります。
特に若手エンジニアでは、スキル部分の育成が重要で、
スキルは

  • 開発言語

  • サーバー

  • フレームワーク

  • データベース

  • ネットワーク

  • フロント

  • アプリ

等幅広い部分についての評価制度をしっかり入れ込む必要があります。
そして一番問題なのは給与テーブルです。
エンジニアの給与は、賃金水準が停滞している日本の中でも賃金高騰しています。リモートワークの普及により世界的にもエンジニアのニーズアップで賃金高騰しています。全社的な他の職種と比較するとバランスが取れない給与テーブルになると思います。しかし、給与は最低限必要な条件となるので、絶対に他社に負けない様に作る必要があります。ここはCTOとして強い意思で給与テーブルを作り上げて下さい。

2.キャリアの柔軟性を作る事

エンジニアには、ビジネス力、エンジニアスキル、マネジメント力の3つが必要となります。

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この3つの何処を伸ばしていくのかを個人で選択できる様なキャリア設定にします。

  • ビジネス力を伸ばして技術・開発に強いプロダクトマネージャーになる人

  • エンジニアスキルを伸ばしてプロフェッショナルなエンジニアになる人

  • マネジメント力を伸ばして、エンジニアマネージャーになる人

各々を評価できる様な評価制度の構築が必要です。

3.給与以外の価値を作る事

下記記事でも書きましたが、報酬には、外的報酬と内的報酬があります。給与は、外的報酬のうちの一つです。
外的報酬と内的報酬の設計は、とてもクリエイティブな領域で、CTOだけではなく人事と共に案を出し合って決めていきましょう。当然ながら内的報酬については、エンジニア部署以外の全社的な部分も大きいです。CEO,COOと共に動くことが必要です。
エンジニアマネージャー必見:報酬設計の考え方:
https://qiita.com/k1morikawa@github/items/d13e1a4430d8ba17a5ad

4.スキルマップを作る事

エンジニア給与テーブルを作る際にグレード設定をすると思います。このグレードに合わせて必要スキルを定義しましょう。会社によって、アプリが必要な会社もあれば、インフラメインの会社もあると思いますが、可能性を広げる意味で幅広目でスキル設定をして下さい。このスキルは、目安という形にしてマストではないです。しかし、この基準を策定する事で、目線のすり合わせ出来ます。

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・評価の正当性を担保 → 評価に対して足りないスキルを明確化にして説明しやすさを確保
・キャリアの明確化 → 次に獲得すべきスキルを明確化
・採用時のグレード明確化 → 社内と社外のギャップ分析
・採用計画に適用 → どのグレードの人数を伸ばしていくかを定義

モチベーションの促進サイクルが形成される

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まとめ

エンジニアの評価制度は、とても重要な制度です。これが肝となって採用や定着にも繋がってきますので、時間掛けてしっかりとやり切りましょう。評価制度、スキルマップの構築などの相談も受付ます。
kei1.morikawa@gmail.com
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シリーズ記事

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその1 会社組織内での話

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその2 チームビルディング/採用

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エンジニアとITコンサルとSEとプログラマー

昔、『なぜSEはコンサルができないのか』という本があった。
内容は、全く読んでないが、タイトルを見て意味不明と思ってしまった。

ただの職種定義なので役割の違い

1.プログラマー
 欲しいものをプログラミングして、実装する職種
 *動く物を実装するロール
2.SE
 クライアントの要望を整理し、システムに落とす上での整合性チェック。
 システム実現化を検討整理後、プログラマーに伝える職種
 *クライアントの要望を整理するロール
3.ITコンサル
 クライアントの業務見直し含め、こちらから提案する。要望の本質を捉え、
 システム的に要件を整理する職種。
 *クライアントが思い付かない事も含めて提案するロール
これらは、あくまでも職種定義である。役割分担である。

あなたの職種はなんですか? ITコンサルとSEとプログラマー

役割=能力レベル?

世の中で転職価値等を考えていくと、どうしても、3 コンサル>2 SE>1 プログラマーとなってしまう。
3,2,1の順で給料が高いためです。人数構成としても3,2,1の順です。

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でも、これって本当に価値として、そうなのでしょうか?
職種と職能レベルが一緒になってますよね。
確かに仕事の順番として、3 コンサル>2 SE>1 プログラマーの順番となる。いわゆる上流なのはコンサルである。
これにより、本来の意味の職種を世の中が職能レベルと勘違いして、優秀な人間=上流(職種が高い)という間違った認識になってしまっている。
結果、キャリアプランとして、プログラマーは、SEへ。SEは、将来コンサルを目指してしまう。

システムをエンジニアリングするエンジニアになろう

僕は、SEがコンサルできないとは絶対に思いません。優秀な人間でもSEをやってる人はいるし、コンサルできる人でもプログラマーをやってる人もいます。
何故なら、役割として、職種としてそこをやってるだけで、優秀な人間は、システムをエンジニアリングができる職能を持っているからです。
エンジニアは、コンサルもSEもプログラマーとしても、全ての職種をできる様になる必要があります。

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コンサルでも、SE、プログラマーでも皆、エンジニアです。システムに関して精通したスペシャリストであるエンジニアになりましょう。
プロデューサーとディレクターも同じ事が言えるでしょう。ディレクション能力も無いのに、プロデューサーに成りたいって話も、僕的には、あり得ない話です。
だから、僕は、プログラマーとか、SEとか分けて考える昔ながらのSIerは大嫌いです。
当然、職種としての役割定義では、使わざる得ないときはありますが。
全て何でも出来る本当の意味での価値のあるエンジニアに育って欲しいと思ってます。

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその2 チームビルディング/採用

CTOを長年やってるとよく聞かれる質問です。

CTOの仕事ってどんな仕事があるんですか?
copy

から始まったCTOの業務についてのその2です。

チームビルディング

最も大きいタスクのうちの一つです。チームメンバーが居ないと仕事は始まりません。チームビルディングが上手く出来ればCTOのタスクの半分くらい終わった感じではないでしょうか。ただこのタスクのボリュームが大きいです。
先ずは採用からです。

採用の種類

最初に採用です。これには、新卒採用、中途採用、業務委託採用等あります。

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  • 新卒採用
    新卒採用には、大学卒業生、高専卒業、高卒とあります。最近は学歴不問も増えてきてますが、新卒の場合は、スキルが無いため、地頭力をメインで見ます。この時、学歴=地頭力として、大学で判断する事があるのも事実です。学歴不問で取る場合は、インターンシップを利用します。実際に働いてもらうのが一番わかり易いです。

  • 中途採用
    経験者採用です。エンジニアは特に覚える事が沢山あります。そこへの教育コストは多大なボリュームとなります。中途採用の場合は、教育コスト・時間をスキップする事が可能なためベンチャー企業では、ここが一番のボリュームゾーンとなります。しかし、新卒採用は、文化含めて形成する上で非常に強い力になりますし、会社への帰属意識も強くなるため新卒採用は重要な採用です。中途採用と新卒採用とのバランスを取る必要があります。

  • 業務委託採用
    業務委託は、中途採用よりもよりプロエンジニアの採用となります。SESの場合やフリーランスの場合もありますが、スキルを指定して採用するため、より即戦力となります。
    業務委託エンジニアの良さについて、こちらの記事にしてます
    開発組織を全て業務委託メンバーで構築した話
    https://qiita.com/k1morikawa@github/items/b2257661dd75e7365507

採用方法の種類

また、採用方法についても色々あります。

  • 媒体採用
    人材採用の媒体等に出向するやり方です。100万くらい払って、媒体に載せてもらうのですが、採用できるかどうかはコミットされません。ページビューもある程度は想定できますが企業によって成果はマチマチです。日頃から会社ブランディングを強化しておかないと、ここの効果は低いです。立上げ短いベンチャーではあまり使われません。

  • イベント採用
    就職イベント等にブースを出して、採用に持っていくやり方です。中途採用ではあまり効果がありませんが、新卒採用の場合は、効果があります。理由としては、中途エンジニアの場合は、ネット上で色々な企業を検索して情報を得る事が出来ますが、新卒の場合は、会社を知らないので就職イベント等でまとめて色んな企業の情報を取得できた方が便利なためです。

  • 人材エージェント採用
    メインは中途採用に使われてました。エンジニアとして仕事経験のある方は、忙しくもあり、自分で探すよりもエージェントを使ったほうが便利です。且つ、年収交渉等もエージェントを使うと便利というのがあります。しかし、最近はエンジニアニーズの高まりもありエージェント自体もエンジニア獲得が難しくなってきてます。一方、新卒学生はネット情報からプログラミングが勉強できるため、最初からスキルをもった学生も多く、新卒採用に関しても最近はエージェントを使うシーンも増えてきました。

  • スカウトメール
    最近はここが一番ボリュームが大きいと思います。エンジニア自信がサイトに登録してるので、検索して能動的にスカウトメールを打ちます。人材エージェントだと勝手に情報を絞られたり、嘘の情報があったりするので、直接やった方がスピードアップのためスカウトメールでの採用が増えてると思います。最近では、競合企業も確認出来たり、スカウト年収もチェック出来るので自社との比較にも役立ちます。

  • 自社媒体採用
    ブランディングされた企業では、有効に機能してます。合わせてテックブログや会社情報を常に発信する必要があります。エンジニアの場合は、特に自分で探す能力があるため、自社媒体も上手くやれば機能性が高いと思いますが、運用が非常に大変ではありますので、ある程度の規模の企業でないと厳しいかも知れません。

  • 社内紹介採用
    自社の社員から紹介してもらうやり方です。紹介インセンティブ等を付与したりしますが、帰属意識が高い社員が多い会社でないと有効に機能しません。10人未満の時は有効な場面もありますが、逆にそれ以上になってくると成果が出にくい部分もあります。

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まとめ

ベンチャーの立上げとしては、最初としては、社員採用は社内紹介で10人くらいまで伸ばしながら、並行で業務委託さんに入ってもらうのが良いと思います。エージェントも使える場合は、使いながら、スカウトメールも打ちましょう。
自社媒体やイベント採用系は、ブランディングが重要となりますので、長い目で最初からテックブログや会社ブログ等の情報発信を構築する必要があります。採用については、当然ながら社内の福利厚生等の働きやすい環境整備も重要となります。
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