合同会社モリカワのブログ

森川敬一。CTOとして30年やってきました。集大成としてCTOを増やすという事を目標にやってます。

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその4 チームビルディング/キャリア戦略

CTOを長年やってるとよく聞かれる質問です。

CTOの仕事ってどんな仕事があるんですか?
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から始まったCTOの業務についてのその4です。

チームビルディング

最も大きいタスクのうちの一つです。チームメンバーが居ないと仕事は始まりません。チームビルディングが上手く出来ればCTOのタスクの半分くらい終わった感じではないでしょうか。ただこのタスクのボリュームが大きいです。
採用、評価制度の次は、キャリア戦略
キャリア戦略は、とても大事な仕事です。これがしっかりと出来ると1年後2年後の組織の状態は全く違ってくるでしょう。ただ、メンバー全員一人ひとりの戦略を考えるため、めちゃくちゃ時間も必要となります。ここは無理をしてでもCTO自らが旗振りをしてマネージャーを巻き込んで設定していく必要があります。
メンバーが育ってない、体制が足りてないと悩んでるCTO、VPoEの皆さん、ここを2年前にやってなかったあなた達の責任です!!未来のために今日からでも取り組んで下さい!!

キャリア戦略

先ず最初に会社内のエンジニア組織としてあるべき姿をイメージします。そうすると足りない部分、弱い部分が見えてくると思います。そこを強化していくためにエンジニア一人ひとりのキャリア戦略をトップダウンで考えます。

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その後、エンジニア毎のキャリア戦略をボトムアップで考えます。

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トップダウンボトムアップの2つをマージして個別のキャリア戦略に落とし込むんで行きます。

PPM分析

PPM分析とはマーケティングで使われる分析手法で、「市場成長率」と「市場占有率(マーケットシェア)」の2軸からなる座標に事業や製品・サービスを分類し、経営資源の投資配分を判断するための方法で、戦略として自社および競合他社の事業の立ち位置を確認することに役立ちます。
これを人財育成・キャリア戦略に適用させます。縦軸に評価・給与、横軸に成長率・市場価値として分類します。

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  • 問題児
    若手に多いのでスキルや人間力成長のためのPJアサインや適切なリーダとマッチングさせる

  • 花形
    組織にとって大事な優秀なメンバー、どんどん成長のチャンスを与えて報酬も与える

  • 金のなる木
    中堅、シニアのメインエンジニア。適切なPJにアサインしパフォーマンスの最大化を図る。 

  • 負け犬
    シニアに多い。スキルのセグメントが狭いのでジェネラリストにすべく働きかける。負け犬から花形へ持っていく。
     
    これをベースにしっかりと個別のキャリア戦略を実行する事で、問題児を金のなる木にへ、負け犬から花形へ変化してもらいます。

まとめ

エンジニアの一人ひとりのキャリア戦略を描いてない会社もあるのでは無いでしょうか?
個々人のキャリアをしっかり描き、面談でもそこをしっかりと話合う事により成長の速度も変わってきます。時間は掛かりますが、最も楽しみなタスクの一つだと思います。子供の成長と同じく、エンジニアメンバーが成長していくのは、とても喜ばしい事です。人にとって、すぐに成長する人もいれば、最初は不器用だけど要領を得れば一気に成長するメンバーもいます。是非、じっくりと時間を掛けてあげて下さい。
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シリーズ記事まとめ

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその1 会社組織内での話

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその2 チームビルディング/採用

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその3 チームビルディング/評価制度