合同会社モリカワのブログ

森川敬一。CTOとして30年やってきました。集大成としてCTOを増やすという事を目標にやってます。

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその3 チームビルディング/評価制度

CTOを長年やってるとよく聞かれる質問です。

CTOの仕事ってどんな仕事があるんですか?
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から始まったCTOの業務についてのその3です。

チームビルディング

最も大きいタスクのうちの一つです。チームメンバーが居ないと仕事は始まりません。チームビルディングが上手く出来ればCTOのタスクの半分くらい終わった感じではないでしょうか。ただこのタスクのボリュームは大きいです。
採用の次は、評価制度です。

評価制度

評価と給与設計は、色々あります。MBO、OKR、360度評価等ありますが、どれもメリット・デメリットがあります。
ポイントは、下記の4つです。

1.エンジニア独自に評価・給与設計を行う事

エンジニアは、評価部分や成長速度等が違うため総合職の方とは全く別の評価制度を構築する必要があります。
特に若手エンジニアでは、スキル部分の育成が重要で、
スキルは

  • 開発言語

  • サーバー

  • フレームワーク

  • データベース

  • ネットワーク

  • フロント

  • アプリ

等幅広い部分についての評価制度をしっかり入れ込む必要があります。
そして一番問題なのは給与テーブルです。
エンジニアの給与は、賃金水準が停滞している日本の中でも賃金高騰しています。リモートワークの普及により世界的にもエンジニアのニーズアップで賃金高騰しています。全社的な他の職種と比較するとバランスが取れない給与テーブルになると思います。しかし、給与は最低限必要な条件となるので、絶対に他社に負けない様に作る必要があります。ここはCTOとして強い意思で給与テーブルを作り上げて下さい。

2.キャリアの柔軟性を作る事

エンジニアには、ビジネス力、エンジニアスキル、マネジメント力の3つが必要となります。

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この3つの何処を伸ばしていくのかを個人で選択できる様なキャリア設定にします。

  • ビジネス力を伸ばして技術・開発に強いプロダクトマネージャーになる人

  • エンジニアスキルを伸ばしてプロフェッショナルなエンジニアになる人

  • マネジメント力を伸ばして、エンジニアマネージャーになる人

各々を評価できる様な評価制度の構築が必要です。

3.給与以外の価値を作る事

下記記事でも書きましたが、報酬には、外的報酬と内的報酬があります。給与は、外的報酬のうちの一つです。
外的報酬と内的報酬の設計は、とてもクリエイティブな領域で、CTOだけではなく人事と共に案を出し合って決めていきましょう。当然ながら内的報酬については、エンジニア部署以外の全社的な部分も大きいです。CEO,COOと共に動くことが必要です。
エンジニアマネージャー必見:報酬設計の考え方:
https://qiita.com/k1morikawa@github/items/d13e1a4430d8ba17a5ad

4.スキルマップを作る事

エンジニア給与テーブルを作る際にグレード設定をすると思います。このグレードに合わせて必要スキルを定義しましょう。会社によって、アプリが必要な会社もあれば、インフラメインの会社もあると思いますが、可能性を広げる意味で幅広目でスキル設定をして下さい。このスキルは、目安という形にしてマストではないです。しかし、この基準を策定する事で、目線のすり合わせ出来ます。

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・評価の正当性を担保 → 評価に対して足りないスキルを明確化にして説明しやすさを確保
・キャリアの明確化 → 次に獲得すべきスキルを明確化
・採用時のグレード明確化 → 社内と社外のギャップ分析
・採用計画に適用 → どのグレードの人数を伸ばしていくかを定義

モチベーションの促進サイクルが形成される

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まとめ

エンジニアの評価制度は、とても重要な制度です。これが肝となって採用や定着にも繋がってきますので、時間掛けてしっかりとやり切りましょう。評価制度、スキルマップの構築などの相談も受付ます。
kei1.morikawa@gmail.com
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シリーズ記事

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその1 会社組織内での話

CTO興味ある人へ:CTOの業務についてその2 チームビルディング/採用

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